東京都・築地は、日本有数の観光スポットです。場外市場のイメージは日本国内外の観光客に定着し「寿司を食べるなら築地」と考える方も多いのではないでしょうか。本場の江戸前寿司を味わう体験は、多くの外国人観光客に驚きと感動を与えています。フランス人がお寿司を口にすると、言葉を失いました。それは、なぜだったのでしょうか。
東京旅行は7回目!日本に興味を持ったきっかけはファッション
フランスから日本を訪れたポールさんとタニアさん。2人は仕事仲間兼友人という間柄で、別々の旅程でしたが、日本食を一緒に味わうために築地で落ち合ったそうです。
ポールさんは旅行好きなもののアジア圏はあまり来たことがなく、日本訪問は今回が初めて!一方タニアさんは、なんと7回目の訪日です。タニアさんが親日家になったきっかけは、ファッションだといいます。
「もう卒業しちゃったけど、10年くらいロリータファッションをしていたの」とタニアさん。ロリータは日本生まれの原宿系ファッションで、自分の個性や価値観を主張する手段の一つとして、海外でも大きな注目を集めているようですよ。
「日本料理も好き」と話します。フランスにも和食レストランや寿司屋がありますが「フランスで食べる日本食はまずい」とバッサリ(笑)。お寿司もアレンジされたようなものが多く、本当に美味しいのは日本の板前さんがいるお店だけだそうです。
「言葉が出ない」外国人観光客を魅了する築地の寿司
日本ツウのタニアさんとは違い、ポールさんは江戸前寿司を食べるのは初めてです。築地の寿司屋さんに入った2人は「お店の雰囲気や佇まいが最高にクール」と評価しました。
続けて「東京は大都市というイメージしかなかったけど、実際に歩いてみると二面性を持つ街だと気がついた」と話します。東京は、近代的な側面と歴史的な側面が混在し、その対照的な雰囲気が美しいと感じるそうです。近代的なオフィスビルに紛れて佇む和風建築の寿司屋…これも、東京の二面性を表しているのかもしれませんね。
お店に漂う雰囲気を堪能しつつ、2人は築地の寿司を味わい始めました。その中でも、マグロは外国人観光客にもなじみがあるネタのひとつです。今回のマグロのお寿司は柚子で香り付けされており、この組み合わせの相性の良さに驚いていました。
そして、日本人でも好き嫌いが分かれる生牡蠣に挑戦します。タニアさんからは好評でしたが、ポールさんは「味は美味しいけど食感が独特…」と、少し苦手な様子(笑)。牡蠣は生の魚介類の中でも、特にハードルが高いかもしれませんね。それでも、異国の料理を臆することなく口にしてくれるのは嬉しいものです。
続いて食べたのは、アジの寿司です。青魚独特の香りが広がるネタですが「言葉が出ないほど美味しい」と高評価!「サーモンやイカが好き」と言っていたポールさんも「アジが一番好きになった」というほどです。
東京・築地の寿司は「incroyable!」外国人観光客にも日本の食文化が受け入れられた瞬間
外国人観光客の感動体験は、まだ終わりません。サワラのお寿司を食べたタニアさんは「incroyable!」と目を輝かせます。フランス人が言うincroyableとは、日本語で“信じられないほど素晴らしい”という意味だそうです。
食事会の後半には「すべてが最高で、どれが一番美味しかったか分からなくなっている」という嬉しい悩みも。寿司は、魚の本来の味わいをダイレクトに感じられる料理です。一言で“寿司”と言っても全く違う味わいを持ち、日本人でもNO.1の寿司ネタを決めるのは非常に難しいのではないでしょうか。
そしてポールさんは「言葉にならないほど完璧な味。まるで異世界の料理を食べているようだ。築地の寿司は特別な料理。」と評価します。日本の寿司は今でこそ海外でも知名度が高いですが、魚の生食は世界でも珍しく、日本特有の食文化だと言えます。だからこそ、日本を訪れる外国人観光客が寿司を食べることは、単なる食事ではなく、旅先でしか知り得ない特別な体験となるのかもしれませんね。
築地の寿司は外国人観光客に数々の感動体験を提供した
外国人観光客が東京・築地で江戸前寿司を食べることは、日本のカルチャーや日常に触れる重要な機会となっています。また、築地には熟練の技術を持つ職人さんが多く、目の前で包丁さばきを見たポールさんとタニアさんは「魚の捌き方が美しい」と感嘆の息を漏らしていました。
和食の代表ともいえる「寿司」は、作る過程でも味でも外国人観光客を驚かせます。今後も築地の寿司文化が、さらに多くの旅行者を楽しませてくれることでしょう。